銭の戦争第1話感想あらすじネタバレ大島優子と玉森裕太の演技力
ゼニセン第1話ハイライト
豪華なパーティー会場。東大卒でやり手のエリート証券マンの白石 富生(しらいし とみお:草なぎ剛)と、大会社の後継者であり、美しい婚約者の青池 梢(あおいけ こずえ:木村文乃)の婚約パーティーの最中、富生の母親、白石 三保子(しらいし みほこ:木野花)からの「お父さんがいなくなった」という電話からストーリーは始まる。
出典:ktv
転落の始まり
富生の父親、白石 孝夫(しらいし たかお:志賀廣太郎)が多額の借金を抱え、消息を絶った。すぐに残された家族の元へ、取引先・銀行・消費者金融・ヤミ金からの執拗な取立てが始まった。鳴り続ける電話。何件も届く頼んでいない出前。嫌がらせが続く。母親は脳疾患を発症し、倒れ意識不明の重体となり入院してしまう。
平凡な町工場を経営する普通のどこにでもある家族だったはずだった。しかし、この窮地から見えてきたものは、バラバラな家族模様。社会的に成功している富生に心配をかけたくなかった父親。問題を直視できず、目の前のものを守りたいだけ母親。家族を顧みず家族の苦しみに気づかない長男。家族をないがしろにする兄を軽蔑する弟。
父親の連帯保証人になっていた富生。金策に走り回る中、務めている証券会社にも取り立てと嫌がらせが続き、会社を辞めざるを得ない状況に追い込まれる。そこへ警察からの連絡。父親の自殺。孝夫はクレジットカードを裂き、切り口を石で研ぎ、そのカードをナイフ代わりにして首を掻き切った。
立会の警察官から遺書を渡される。その中には白い便箋に「すまない」「借金はするな」の二言だけ。
紺野 未央(こんの みお:大島優子)との出会い
父が死に、母が倒れ、思い出された母親の口癖は「毎日まじめに生きていたらきっと神様はちゃんと見ていてくれるんだから」という言葉だった、その虚しさを神社の境内でぶつける富生。お賽銭箱の前で大声を出す。「毎日たった5円だけだったら御利益はなかったんですかねぇ神様」「母ちゃんがどれだけ祈ってたと思ってんだ」
富生は、神社から通報され警察に保護された富生を引き受けに行く白石 光太郎(しらいし こうたろう:玉森裕太)。しかしイライラが募っていた富生の言葉にカッとなりケンカとなる。
ひとり道端に座り込む富生。その足元に500円玉が転がってきた。今はその500円すら大事に思えた。それを拾いに来た持ち主、紺野 未央(こんの みお:大島優子)と出会う。富生は靴で500円玉を踏み、未央に500円玉を渡そうとはしなかった。未央もそこに500円があることに気がついていたが返してはもらえず、その場を去る。第一印象は最悪の出会いとなった。
第1話見どころ1
プライドの高い男が膝を折るということ
婚約パーティーで出会った大学の後輩、灰谷。ITで成功している灰谷に金の工面を頼みに行くが断られ続け、最後には、灰谷が酔って吐いた吐しゃ物を食べろと言われる。「ゲロを食べたら1000万の小切手をきってやる」静かに膝を折り、吐瀉物を手に取る富生。しかし・・・プライドが心をよぎり、口へ運ぶことが出来なかった。
第1話見どころ2
母のために女より金を取る
場面は変わり、婚約者の祖母の大会社に呼び出される富生。「こずえと別れて頂戴」富生の窮状を知り、孫の婚約者に相応しくないと清算金を提示される。金額は1000万。条件は「今後、孫とは会わないこと」それに対し富生は「飛びつきたいほど、金は欲しい。けど、それとこずえさんとのことは別です。自分の力で家族を立て直し、こずえさんと幸せになってみせます。」と断って部屋を出て行く。
実はこれは祖母の試験だった。断ったことで人物の株を上げ、祖母は無利子で金を貸すことを心に決めていた。しかし、その直後、富生の携帯に弟から一報が入る。「母さんが今手術すれば治るかもしれない。今だけその治療費があれば母さんは助かるんだ」母の手術代を手にする為に祖母のところへ戻ってしまう富生。母の病状を伝えることなく、誓約書にサインし、1000万を手に入れてしまう。これにより、婚約破棄が成立してしまう。しかし、婚約者の梢は受け入れられず。
「金と女、どっちを選ぶかと言われたら金を選ぶ。俺はそういう男だったんだ」「金は置いていけ」叩きつけばらまかれた札を拾い集める富生。これは、彼女に気持ちを断ち切らせるための嘘か、折れたプライドの矛先か、富生の表情からは読み取れなかった。
富生は清算金の1000万を手にした帰り道、ヤミ金の回収業者に拉致されてしまい、その1000万は奪われてしまった。暴力を受け、意識を失い、地面に転がっているところを、かつての高校の恩師、紺野に発見される。怪我の手当をすべく連れて行かれた紺野の家には、娘未央がいた。少し手洗い治療と、美味しいおかゆに好印象を持つ。
第1話の見どころ3
金で復讐を誓う?
父親の葬儀。葬式会場にまで借金取りが回収に来ていた。そこへ富生の上司が現れ、大きな声で富生を責める。その上司に因る暴露内容に、参列していた取引先関係者が紛糾する。「死んでチャラにされるなんてなー、たまらないんだよ」その言葉に切れる富生。「確かに親父は馬鹿だ。あんな金を借りたおやじが一番悪い、でもこんな手のひらを返されるほど、おやじは悪人か?!金なんかなぁ俺が作ってやるよ。あんたにもあんたにもあんたにも」「お前らが見たこともないような札束を目の前に積み上げてやるよ」
たまらず光太郎が制止するが、富生は続けて言う。
「俺は俺の人生とおやじの人生、金でなくしたもの全て、金で取り戻す。」
焼香の灰を遺影に投げつける富生。決意を胸に葬式会場を後にする。
第2話へ続く・・・
第1話感想:絶望感が薄い。
やはり半沢直樹風を端々に感じる。オープニングはバンキシャ風、コジャレた雰囲気はやはり半沢直樹を意識しているように思われる。エンディングテーマはSMAP『華麗なる逆襲』
放映前から心配されていた大島優子と玉森裕太の演技力だが、実に違和感なくドラマの中では活かされていたと思う。
韓国版よりもかなりソフトな仕上がりと言えそうである。韓国版のオープニングでは婚約者と、妹(日本では弟になっている)の結婚式に借金取りが現れ、ご祝儀を奪っていってしまうところから始まる。このエピソードからも、韓国ドラマならではのちょっと強引で突拍子もない設定やストーリーがうかがえるが、これを日本版ではかなりソフトにした印象だ。
草彅への追い詰め方が緩いので、端々に”いつもの優等生然”した草なぎの匂いが感じられる。ではそれだけの激情が生まれるか背景かというと、微妙である。そこからの”復讐劇”といわれても、感情移入がしづらいと思われる。人物の掘り下げがまだ出来ておらず、どこか客観的に観てしまった。”痛快エンターテイメント”と銘打っているこのドラマだが、第1話では爽快感も感じられない。まだまだイントロダクションといったところだろうか。第2話に期待である。
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