セカンドラブ最終回。視聴率や感想と最終話あらすじ慶のラストダンス
2015/03/23
怒涛の恋愛劇に終止符。
2015年3月20日(金)テレビ朝日系で放映の金曜ナイトドラマ『セカンド・ラブ』。いよいよ最終回を迎えた。
最終話あらすじ
結唯への後悔と執着
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あれから1年。世界ツアーを終え、成田空港に到着した慶(亀梨和也)を沢山の報道陣が取り囲んでインタビューをしていた。今や有名人としてしっかり認知されている。
慶の部屋に帰宅する。しかしそこは、結唯(深田恭子)が居た時の生活感が一切ない、ガランとした殺風景な部屋になっていた。
ツアーの間も結唯に対する思いがいつも残っていて、彼女の存在は日に日に大きくなっていったのだ。
翌朝、慶は結唯の務めていた高校を訪ねる。そこには怒りの表情の高柳太郎(生瀬勝久)が出迎えた。
「西原先生なら、お辞めになりましたよ」「どの面下げてそんなことが言えるんだ」「あんただけ好き勝手に生きられると思うなよ。」今までの思いや怒りや憤りが止まらない高柳。
結唯は、「人に語れる夢を持ちたい」そう言って去っていったという。執拗に結唯の居場所を訊くだけの慶に高柳は頑として話さなかった。
諦めきれない慶は、結唯の母・真理子(麻生祐未)を訪れる。やはり結唯の居場所だけを訊く慶に、「言わない!」とやはり強く拒む真理子。「会いたい会いたいって言うけど、会ってそれからどうするのかって聞いてるの!」
その時、母の携帯に結唯からの着信が入る。母が取る前に慶が携帯を奪い、出る。「結唯、今どこ?」「今、どこ。」付き合い始めた時と同じような強さで、結唯の居場所を聞き出した。
結唯の生きがいとなる夢
結唯は、公務員を辞めた後、民間企業である農芸化学総合研究所の研究施設に再就職していた。そこで、レタスの高度な栽培について等の研究員になっていた。そこで、結唯はやりがいを見つけ、いきいきと働いていた。
そこへも強引に訪ねて行った慶。
「結唯にも観て欲しかった。なんで強引にでも一緒に連れて行かなかったのかって後悔した。」
「俺の方を観て欲しい。これからは結唯と一緒にいたい。」ここでも、押し付けるのは自分の気持ちだけである。
その慶に結唯がゆっくりと話した。「私、もう慶くんはいらない。慶くんがいなくても充実してるの。だからもう私の心を揺さぶるようなことを言わないで。」
「また来るよ」という慶に振り向かず「もう来ないで」と去っていく結唯。
失ったものへの執着
1年前、確かに慶は、自分について来られない結唯に苛ついていた。重くも感じていた。しかし、結唯が自分から離れていってしまったことに気がつくと、尚更に結唯の存在が自分にとって不可欠なものであるように思えてきてしまった。
結唯が居ないことが、慶の仕事への情熱も失わせてしまっていた。その姿を観た野口綾子(早見あかり)は、新しいオファーであるハンブルグのダンスカンパニーの芸術監督へ慶を向かわせようとする。しかし、慶はただ決めかねてグズグズとしていた。
一方、結唯は務めていた研究所で募集していたグローバルキャリア制度にエントリーをしていた。海外で研究をする制度だ。結唯は挑戦したい、やってみたいという気持ちが強く湧いてきていた。
そんな最中、綾子が結唯の職場へ押しかけた。結唯が慶を追いかけまわし、仕事の邪魔をしていると思い込んで責めに来たのだ。実際は逆なのだが、完全に結唯のせいだと思い込んでいる。
ラストダンス
一方的に綾子に責められてしまったが、それを聞き、結唯は慶に連絡を取った。彼の気持ちにけじめをつけなくてはいけないと、気がついたのだ。そして、思い出の場所で再会を果たす。
思わず抱きしめる慶だったが、その時、結唯の気持ちがもう自分と生きることを願っていないことが身体から伝わり、もう続けられないことを悟った。
「もし1年前、君と出会ってなかったら、死んでいたかもしれないし、港で今も働いていたかもしれない。結唯は俺の人生の扉を開けてくれたんだ。一生忘れない。」
「芸術監督の俺は、ダンサー平慶ではなくなる。世界ツアーでダンサーとしてやるべきことはやりきった。だから、もう踊らない。覚悟を決めて、芸術監督になるから。」
自分の覚悟を語る慶に、結唯が最後の願いを伝える。
「最期に、私のためにダンスを踊って。ここで。」
噴水の前で、出会ったあの時の様に、懸命に踊る慶。涙を流しながら見守る結唯。そのラストダンスが終わった時、結唯は何も言わず、そのまま去っていった。
「これを最後に結唯とは連絡を取らなくなった。」
ハンブルグにて。
そして数ヶ月が経ち、ハンブルグで慶は芸術監督として過ごして充実した日々を過ごしていた。
一方、グローバルキャリア制度に選抜された結唯。海外での研究員としての席を手にすることが出来たのだ。そしてその赴任地は・・・
慶がいつもの様に古城の様な佇まいの建物にあるダンスカンパニーに向かおうとすると、レトロな石畳の階段のその先には結唯が佇んでいた。
「私、ハンブルグでもレタスを作るわ」微笑む結唯。
抱きしめ合う2人。「会いたかった。」「アタシも。」
2人の物語の第2幕が上がったのである。
相関図
最終話 感想
慶と結唯の”普通の恋愛”
彼女が年上であっても、彼氏が年下であっても、普通に好きになって普通にすれ違って、普通に不安になって、普通に別れる。そこに特別なことはなく、正直なところ、『20代の普通の幼い恋愛に30代の女性が巻き込まれただけ』というのが、全話視聴した感想である。
特別なことは何もなく、スタンダードな恋愛感情の流れを早送りで観せられた、といった感じである。
ただ、慶がダンサーという特殊な職業だったことと、イケメン(笑)だったことが、少しだけ特別感を結唯は味わせたのかもしれない。しかし、現実社会に、こういう”自分の理想だけ追っちゃう男子”はゴロゴロ居るし、自分を持っていない”流され(たい)女子”もゴロゴロいる。
高柳が言っていた慶を指す言葉の「若さと無分別」「精神がど偉く若い」という表現は客観視した慶の相対的な評価だ。冷静に見ている言葉に、周りが振り回されすぎていなかった部分も垣間見え、少しの安堵を覚える。
この最終回で少しだけスッキリしたのは、慶が今までの自己中な行いを周りの登場人物全員から指摘され、叱られたことだ。
今まで、周りの方が異常性を示していたものが、結唯と離れたことによって、見えていた世界観が逆転する。今までは「自分たちだけが正義」だったものが、そうではないことを知らされる。慶が腑に落ちたかどうかは別の話ではあるが。
ドラマであることの意味。
このドラマの前評判は、今のテレビの限界にチャレンジする『エロさ』の表現だった。しかし、回を追う毎にそういったシーンは少なくなり、表現もおとなしくなっていった。
この程度であれば、ゴールデンタイムの火曜サスペンス劇場でも出来るレベル・・・とまでネットで酷評されていたくらいである。
では、脚本の大石静氏は『本当は』何を伝えたかったのか?
ただただリアルな刹那的な恋愛を表現したかったのであれば、それは成功だったと言える。例えば、初めて慶の部屋に泊まった翌朝、結唯がコンビニで色の合わないストッキングをありあわせで買って出勤するシーンや、慶の部屋で夕飯を用意して、自分はパンなどで空腹を紛らわせながら帰りを待つ等、リアルな”恋愛あるある”が沢山表現されていた。
しかし、”夜メロ”と銘打っていたのなら、ドラマというものに対する現実のドラマチックなデフォルメや、夢を見たくなる恋愛の切なさなど、観ている人がワクワクしたり、「まさかこんなことが起こるとは?!」と、ドキドキするようなエピソードや展開も含めていても良かったのだろうか。
視聴者は、わざわざテレビで、痛い部分だけを観たいのではなく、そこに、現実では起こりえないような展開が待っているからこそ、大衆は興味を持ち、夢中になるのではないだろうか。その良い例が2014年の昼顔のようなドラマであろうと思われる。
まとめ
なんにせよ、話数が少ない分、展開を急ぎすぎた。1から始まって10で終わる物語を制約された時間の中で流すことにいっぱいいっぱいになってしまって、ドラマの目的が「1から10まで内容を伝えること」が優先されてしまい、あちこちに取りこぼしがでてしまったドラマであったと思う。
高柳との別れや、そのストーカー行為も、なんだかすんなり収束し、竹内そらからの思いも「応えられないわ」の一言で納得。高柳の妻も恨んだままフェードアウトし、綾子の逆恨みも母・真理子の浮気アレルギーも解決せずそのまま。
まぁ、現実はそう簡単に色々解決しないことが多いので、こんなこともあるよねーと思うことは出来るものの、「物語」として、今まで散りばめてきた伏線やエピソードにはアンサーを見せるべきだったのではないかと思う。
最終話で、慶と結唯が結局またくっつく。その先には・・・多分同じことを繰り返して、傷ついてはくっつき傷ついてはくっつき、最後には、「アタシ、子供が産める年齢のうちに結婚したいの」などと結唯が言い出し、すったもんだの上、結婚、なんとなく幸せになっちゃうパターン・・・という展開が目に浮かぶ。
今期のドラマの中で一番注目されていた期待値の高いドラマだっただけに、総体的に残念としか言い様がない。
最終回の視聴率は
6.3%
第1話の視聴率: 8.2%
第2話の視聴率: 7.4%
第3話の視聴率: 6.3%
第4話の視聴率: 7.3%
第5話の視聴率: 7.1%
第6話の視聴率: 7.4%
最終話の視聴率: 6.3%
最終話に来て、最低視聴率の6.3%という結末に着地。
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